久木留 伸典 先生 (くきどめ整形外科 院長)
変形性膝関節症とは、主に加齢を原因として膝関節の軟骨に徐々に摩耗が生じ、最終的には膝関節の変形を引き起こす疾患です。
主な症状として、
などが挙げられます。
本記事ではこれら変形性膝関節症の症状について、「初期」「中期」「末期」の3段階に分けて詳しく解説していきます。膝はあらゆる動作に関わりますので可能な限りはやい段階で治療を開始して進行を遅らせ、健康に過ごせる期間を長く保つことが肝要です。
ただし、後述の「変形性膝関節症の進行度と症状」でもご説明していますが、変形性膝関節症の症状と病状の進行度は必ずしも一致しません。本記事でご紹介する「初期」「中期」「末期」の3つの段階については、あくまでひとつの目安として考えていただけますと幸いです。
変形性膝関節症の代表的な初期症状は、起床時や椅子からの立ち上がり、そして歩きはじめに感じる膝の動かしにくさや違和感・不快感・痛みです。
なんとなく動かしづらいという違和感、膝のこわばり、膝に重しがつけられているような感覚といった、痛みよりも「ちょっと膝が変」という程度の感覚から始まることが多いです。布団から出るとき、この違和感や痛みによってすぐに起き上がることができず、ゆっくり姿勢を整えないと布団から出られないケースもあります。
しかし、これらの違和感や痛みは、しばらくすると治まることが多いです。そのため、これらの初期症状は「ただの老化現象」「一過性の不調」と捉えられやすく、整形外科を受診せずに放置してしまうケースも多いです。
痛みや違和感の発生箇所としては、膝の内側に生じることが多いです。これは、日本人にはO脚傾向の方が多く、O脚によって膝内側の軟骨同士の距離が狭くなってすり減りやすいためです。(*1)
変形性膝関節症初期の特徴的な症状として、階段昇降時の膝の痛みが挙げられます。階段昇降時の膝の痛みは、特に階段を降りるときに顕著に現れやすいという特徴もあります。
階段の昇降動作は歩くよりも膝に負担がかかり、体重の4~7倍の負荷がかかると言われています。そのため変形性膝関節症を示すひとつの目安として、「歩くことに問題がなくても階段で膝が痛む」という症状で疾患に気づくこともあります。(*6)
このような痛みは、変形性膝関節症が進行するにつれて次第にひどくなっていくことが多いので、注意が必要です。変形性膝関節症は早めに気づくことができれば、症状が進行しないように様々な対策が可能です。
ある程度の年齢を重ねて、当てはまる症状があれば変形性膝関節症を疑い、一度は整形外科を受診して診断をもらいましょう。
症状が進行するにつれ、動作開始時だけでなく動作中も膝が痛む、という状況になってきます。具体的には、変形性膝関節症の初期段階では歩行時に最初の1〜2歩だけ痛むという症状だったのが、歩いている最中はずっと痛む、という状態になっていきます。特に、重量のある荷物を持って歩行しようとするとその痛みは顕著になり、買い物帰りの歩行がつらくなることがあります。
歩くこと自体が苦痛となるため外出が億劫になり、運動を避けるようになっていきます。すると膝を支える筋肉が衰え、筋肉で体重を支えられず、軟骨や骨にかかる体重負荷がさらに増加して症状が進行、変形性膝関節症の痛みが増大、一層外出ができなくなり悪循環に陥る、といった事態にもつながります。
こういった症状の悪化が最終段階まで進むとロコモ症候群(運動器症候群)になりかねません。ロコモ症候群とは、膝などの運動器に生じている痛みや機能障害によって外出頻度が極端に下がったり、寝たきりになるなどして要介護状態に陥ってしまうことです。高齢であれば認知症のきっかけになる可能性もあるため注意が必要です。(*7)
悪循環に陥らないよう、上記症状がみられるようになったら早めに整形外科を受診して適切な治療に取り組むことが大切です。
仮に外出が億劫になってしまうほど悪化したとしても、運動療法で膝に関わる筋肉、とくに大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)を鍛えて膝関節へかかる体重負荷を筋肉で受け止められるように訓練することで、これらの症状を改善したり進行を防ぐといった対策は可能です。
いずれにしてもすこしでも症状に思い当たる点があれば、まずは整形外科専門医にかかることをおすすめします。
変形性膝関節症は膝関節を変形させ、膝の曲げ伸ばしを困難にします。変形性膝関節症の症状がある程度進むと、膝を曲げられる角度が狭くなっていくことが確認された研究もあり(*2)、変形性膝関節症の特徴的な所見といえます。
加齢にともない、また、変形性膝関節症の痛みから膝を動かすことを避けたりすることで、膝周辺の動作時に関わる筋肉や関連組織が衰え、固まっていきます(拘縮といいます)。これにより膝を満足に動かしづらくなっていきます。
さらに、変形性膝関節症は膝の軟骨がすり減って軟骨下の骨も損傷させていきますが、損傷した骨が過剰に修復しようとして骨棘(こつきょく)という骨のトゲを形成してしまうことがあり、これが更に痛みの原因になります。一般に、変形性膝関節症が初期を過ぎて中期まで進行してくると、この骨棘が肥大化します。
これらの要因が重なり、変形性膝関節症がある程度進行すると、膝を深く曲げることが難しくなって正座ができなくなったり、膝をまっすぐ伸ばそうとしても伸ばしきれないといった症状が見られるようになります。
変形性膝関節症の症状が中期以降に差し掛かれば、「膝が腫れる」「膝に水が溜まる」(=水腫)という症状が現れます。
変形性膝関節症は膝関節に炎症を引き起こします。この炎症に対する反応として膝関節内の液体が過剰分泌されることがあります。これがいわゆる”膝に水が溜まる”という状況をもたらし、外見的には膝関節が腫れてきます。この関節液が貯留し腫れる症状を「水腫」といいます。
変形性膝関節症ではない方の膝では、膝の皿(膝蓋骨)の輪郭が見えるはずですが、変形性膝関節症に伴い水腫が発生すると、膝の皿を覆ってしまい見えなくなってしまうことがあります。
外見的な症状の他、水腫が生じることで「膝が重い」「重だるい」と感じたり、「腫れている部分が熱い」と感じることもあります。その他にこの水腫を原因とした症状として、水腫が重度であるほど膝関節の運動機能にも障害をもたらすという報告もあり(*3)、放置することで日常動作に支障をきたす可能性が高いといえます。
治療として「穿刺(せんし)」と呼ばれる針と注射器で関節液を抜くことで一時的に症状を和らげる方法があります。ただし、この治療はあくまでも貯留した「水(関節液)」を抜くだけであって、これらが貯留する原因となる膝関節の炎症を和らげるわけではないので、再発する確率は高いと言わざるを得ません。
変形性膝関節症の名前にもなっている脚の変形が、中期から末期に掛けて顕著になっていきます。
変形性膝関節症の解剖学的な進行については様々に議論されていることに加えて、その原因も単一ではないことから、どうして「脚が変形していくのか」については一概に述べられません。ですが、一般的に加齢を原因として徐々に進行していく変形性膝関節症においては、
以上により(*4)、膝関節内の隙間が狭くなっていき、元に戻る可能性は低いといえます。
日本人はもともと0脚型の脚が多く、膝の内側(体の中心側)に荷重が偏る傾向があるため、内側の膝関節内部の隙間が狭くなり、顕著なO脚になりやすいです。
ここまでご紹介した通り、変形性膝関節症は進行すると、日本人においてはO脚変形が目立ちます。
O脚変形が進行するとまっすぐ歩行することが困難となり、また、変形性膝関節症の進行に伴い膝関節・股関節・太ももの筋力低下も伴って、歩行時の横揺れ(ラテラルスラスト)が強くなるとされます。(*5)
脚の横ぶれが起こるようになると痛みがひどくなるだけでなく、日常生活における動作がさらに困難になるという研究結果もあります。(*8)
客観的な外見変化としては、歩行時、いわゆる「ガニ股」になって歩く、という症状が見られます。極端なガニ股歩きになってしまうことで他人に見られたくない、という思いから一層外出を避ける傾向を強めてしまう場合があり、そうすることでさらに筋力が低下して変形性膝関節症を増悪させてしまいかねません。
ここまでの症状が確認されていれば、歩くこともままならない状態に陥っていることも珍しくありません。歩行時には杖を使用したり、車椅子での生活になることもありえます。
人によっては、あまりの膝の痛みや、膝が満足に曲げたり伸ばしたりできないので自宅内では歩くことも立つことも避けるようになり、這いずって移動するようになってしまう場合もあります。
単に日常の動作ができないという問題にとどまらず、運動できない・外出できないということは脳の認知機能を低下させる要素の一つであり、変形性膝関節症の患者が高齢者に多いことから認知症の発症原因にもなりうる重篤な症状です。
変形性膝関節症の症状が末期まで進行すると、極端なO脚やX脚になることがあります。日本人はほとんどO脚になります。
変形性膝関節症は膝の軟骨を摩耗させると述べてきましたが、摩耗が積み重なると軟骨が消失して膝関節内の隙間がなくなってしまい、膝関節の変形だけでなく、スネの骨、太ももの骨、足・足関節なども合わせて変形してしまい、外見的に目立つほどのO脚になってしまいます。
もともと変形性膝関節症はO脚気味(日本人に多くはないもののX脚気味でも)の人に発症しやすい疾患です。脚が歪んでいることで膝軟骨の一部分に体重負荷が集中しやすく、軟骨の摩耗が引き起こされやすいからです。
O脚であれば膝の内側、X脚であれば膝の外側の軟骨が重点的にすり減っていきます。そうなるとその隙間はどんどん狭くなり、O脚やX脚を顕著にしてしまうのです。隙間がなくなるということは関節の余裕がなくなるということであり、膝関節を曲げたり伸ばしたりすることを一層困難にしてしまい、ここまで挙げてきた様々な症状を一層増悪します。
変形性膝関節症によって脚が顕著に変形してしまうと、自力での歩行が難しく杖を使って出歩かざるを得なくなったり、外見的な変化が著しいので「他人に見られたくない」という気持ちから外出を一層さけるようになって引きこもりがちになってしまい、更に悪化したり、関節の顕著な変形にともなって運動機能を阻害して日常生活にも影響を及ぼします。
変形性膝関節症が末期まで進行すると、動かずに安静にしていても膝が痛むという状態に陥ります。
立っているだけ、さらには横になって安静にしているだけでも膝が痛むことがあり、また、あまりにひどい場合には痛みで夜中に目が覚めてしまうこともあります。
このような重篤な変形性膝関節症の症状が出ている方の多くは、変形性膝関節症の進行度を分類する“KL分類”においても最も重いとされるグレード4に到達している可能性が高いです。つまり、症状だけではなく、解剖学的にも末期である可能性が高いです。
ここまで進行してしまった場合、もはや筋力トレーニングや薬を用いた治療では改善が見込めないと判断される可能性が高く、骨を切って脚の角度を調節する手術「骨切り術」や、損傷した膝関節を人工関節に入れ替える手術「人工関節置換術」が検討される段階となります。
変形性膝関節症がどのくらい進行しているか、以下のテスト項目で点数が計算できます。Knee injury and Osteoarthritis Outcome Score (KOOS)と呼ばれる世界的に採用されている評価方法です。その一部をご紹介いたします。ご自分でもテスト可能ですので、気になる方はぜひやってみましょう。
目安として、「症状」「痛み」の項目で平均75点を下回った場合や、「日常生活」の項目で平均85点を下回った場合、初期の変形性膝関節症が始まっている可能性があります。
痛み
※他にも採点項目がございます。
平均で85〜70点で初期の変形性膝関節症、70点を割ると進行し始めている状態といえ、60点以下になってくるとある程度進行していると言えます。
もちろんこれだけで変形性膝関節症の進行具合がわかるわけではありません。正確な進行度の検査にはレントゲン検査などが必要になり、どれくらい膝関節の隙間が狭くなっているか(膝軟骨がどれくらいすり減っているか)・炎症が生じているか、などを確認する必要があります。
先述したように、変形性膝関節症の進行度は、一般にKL分類と呼ばれる分類法にしたがって判定されます。X線撮影等で膝関節内の隙間がどれほど狭くなっているのかに従って1〜4の進行度に分類され、4が最も重い分類となります。
しかし、この分類方法上ではかなり進行していても自覚症状はあまりない、という患者さんも珍しくありません。たとえば膝関節内の隙間がほとんどなく、KL分類で変形性膝関節症グレード4という一番重症な状態と診断されても「あまり日常生活に支障がない」と感じられる方もいらっしゃいます。
変形性膝関節症は解剖学的な進行度に応じて症状が重篤化することもありますので(とくに脚の変形など)、症状の重さも変形性膝関節症のひとつの目安にはなります。しかし、先に説明したとおり”痛みが強い=進行が高度”と診断がつくわけでは無いことをご理解いただき、変形性膝関節症の症状が疑われる場合はきちんと医療機関を受診し、疾患や病状の進行度については医師に判断してもらいましょう。
《 変形性膝関節症の進行度イメージ 》
変形性膝関節症の代表的な原因は以下です。
変形性膝関節症は膝の軟骨のすり減りが始まりです。その始まりやきっかけに一番多いとされるのは加齢と言われており、加齢に伴い筋力が落ちて体重負荷が軟骨に集中・軟骨や骨の代謝が落ちるなど、様々な要因が絡み合って発症に至るとされます。
変形性膝関節症に罹患しているかどうかは、整形外科医による診察と、レントゲンやMRIなどを用いた検査により診断されます。
診察においてはここまでご紹介してきた症状の有無や程度、レントゲン検査では膝関節における大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)との隙間がどの程度狭くなっているか、MRI検査ではレントゲンでは映らない軟骨の状態の確認を行います。
先述しているとおり、変形性膝関節症は国際的な進行度の分類基準として「Kellegren-Lawrence分類(KL分類)」と呼ばれる指標があり、上記診断に基づいて4つに分類されます。
変形性膝関節症 治療法一覧 |
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- 保存療法 運動療法/薬物療法(ヒアルロン酸注射やステロイド注射)/物理療法/装具療法 |
- 手術療法 関節鏡視下手術/骨切り術/人工関節置換術 |
- 再生医療関連技術 PRP療法(PFC-FD療法)/ASC治療 |
ここまで、変形性膝関節症の症状や進行するにつれて現れる変化について解説してきました。
変形性膝関節症は進行性の疾患のため、治療しないで放置すると病状は悪化してしまう可能性が高いです。
また膝関節は歩行をはじめ、しゃがんだり走ったり日常生活の中で多用する部位のため、痛みや機能不全が起こると不自由を感じやすくなります。
変形性膝関節症は一般的に、薬や運動で改善をはかる「保存療法」と呼ばれる治療から始めることが多いですが、症状が進んでいくと最悪の場合、人工関節を入れたり骨を切除するなどの大掛かりな手術が必要になることもあります。
従来は、保存療法で効果がない方は手術療法に進むしか選択肢がなかったのですが、その二つの選択の溝は大きいのが実情でした。
保存療法と手術療法の間を埋める治療として近年注目されているのが「PFC-FD療法」です。保存療法と手術のあいだで迷っていらっしゃる方はぜひご覧ください。
PFC-FD療法は、
①注射だけで完了する
②入院の必要がなく、日帰りで受けられる
③手術に比べて痛みが少なく、身体的・精神的負担が少ない
というメリットがあります。どのような治療法なのか、下記に解説いたします。
PFC-FD療法は、まず血液を遠心分離機にかけ、血液中に含まれる血小板を抽出し、活性化・加工したものを患部に注入するという流れで行われます。
怪我をした際にかさぶたができ、時間が経過すると徐々に傷が治っていきますが、それは血小板の働きによるものです。
血小板には傷を修復させたり炎症を抑える作用があり、その働きを活用したものがPFC-FD療法です。
PFC-FD療法の効果としてまず挙げられるのが「痛みの緩和」です。
変形性膝関節症などで炎症を起こした膝に、自己血液から生成した液体を注入することで、炎症を沈静化させ、組織の修復作用が働くことで痛みが緩和されると言われています。
変形性膝関節症を有する312の膝(最終評価数は302)に対しPFC-FD療法を行い、その後の経過を観察をした調査では、60%以上の患者が1年後も有効な治療の効果が持続していたという結果となりました。(*9)
また、以下項目の全てにおいて数値の改善がみられ、今後の更なる普及が期待されています。(*9)
①疼痛軽減
→1年後に平均29ポイントの症状改善
②症状改善
→1年後に平均19ポイントの症状改善
③日常生活動作でのストレス軽減
→1年後に平均13ポイントの症状改善
④スポーツ活動でのストレス軽減
→1年後に平均46ポイントの症状改善
先述したとおり、この調査の参加者のうち60%以上が1年後も効果が持続していると回答したことから、変形性膝関節症におけるPFC-FD療法は「QOL:生活の質」を向上させるとも言えます。
PFC-FD療法は医師の診断のもと、患者にとって適切な治療法であると判断された場合に受けることが可能です。
解説してきましたとおり、変形性膝関節症は発症すればその痛みや症状によって外出などの運動から遠ざかり、一層症状が悪化してしまう悪循環に陥りやすい疾患です。よって、発症初期に整形外科を受診し、適切な治療を受け、この悪循環に陥らないようにすることが大切と言えます。
ただし、仮に症状が進行している場合でも、手術によって症状からの解放が期待できます。先述したとおり、最近では患者自身の体組織を活用する再生医療やバイオセラピーも普及しているので、個人の実現したいライフスタイルに合わせて主治医と相談されると良いでしょう。
手術のいらない再生医療やバイオセラピーについては、下記ページでもご紹介しています。興味のある方はぜひこちらもご覧ください。
※参考
…石島 旨章 et al.「変形性膝関節症の病態・診断・治療の最前線」順天堂醫事雑誌.2013,59 P.138〜151
…伊能 良紀「よくわかる膝関節の動きとしくみ」秀和システム 2014
…小山 郁「スポーツ医師が教えるヒザ寿命の延ばし方」アスキー 2007
※脚注
*1…立花 陽明「変形性膝関節症の診断と治療」理学療法科学20巻 (2005)3号
*2…種継 真輝, 寺山 佳佑, 田村 滋規, 崎田 正博「早期・初期変形性膝関節症における変形重症度分類に 影響を及ぼす因子の検討」ヘルスプロモーション理学療法研究9巻 (2019)2号
*4…久保 俊一, 高橋 謙二「関節軟骨の破壊と修復の機序」理学療法学 2001年 28巻 3号 p.70-75
*6…井川 達也, 勝平 純司, 丸山 仁司「変形性膝関節症者の階段降段時の運動力学的特徴」2010年 Vol.37 Suppl. No.2 (第45回日本理学療法学術大会 抄録集)