取材先の医師とクリニック
膝が痛む代表的な8つの疾患について、特徴的な症状・原因・治療方法を医師への取材を通じてご紹介します。膝の痛みにおけるそれぞれの症状の特徴を書いておりますので、当てはまるものがないかチェックしてみて下さい。
本記事は診断を行うものではございません。疑わしいと感じた場合は整形外科を受診しましょう。
疾患① 変形性膝関節症(特徴:膝の内側の痛み・違和感)
概要
変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)とは、軟骨がすり減り、最終的には骨や関節、脚全体の変形までもを引き起こす疾患です。50歳以上で日常的に膝に違和感や痛みがあれば疑うべき疾患です。
変形性膝関節症の患者数は日本において約2530万人といわれており、60歳以上の有病率は男性で45%、女性では70%にものぼるとされています。(*1)
特徴は膝の内側に痛みを感じることが多いことです。膝の内側、右膝の左側・左膝の右側に違和感や痛みをよく感じるようになれば注意です。
症状
階段の登り降り、しゃがみ動作や椅子から立ち上がるときなど、膝を曲げる動作で痛みが出ることがあります。
初期では、朝に布団から起きあがる際、もしくは歩きはじめに一時的に膝が痛んだり違和感を感じる程度です。しかし、進行すると正座や階段昇降が困難になり、最終的には安静にしていても痛むようになります。
名前のとおり脚が変形していきます。日本人は内反、いわゆるO脚型の脚が多いので極端なO脚へ変形することが多く、進行すると衣服の上からでもわかるほど変形することもあります。内向きに関節が狭くなるので膝の内側が痛むことが多いです。
膝が痛いので徐々に外出や運動を避けてしまい、高齢であれば認知症のきっかけにもなりえます。老化現象のひとつと楽観視せず、早期に治療を開始することが大切です。
変形性膝関節症の詳しい症状については以下の記事にて医師が解説しています。ご自分やご家族が当てはまるか、チェックしてみて下さい。
変形性膝関節症の進行度チェック
変形性膝関節症がどのくらい進行しているか、以下のテスト項目で点数が計算できます。Knee injury and Osteoarthritis Outcome Score (KOOS)と呼ばれる世界的に採用されている評価方法です。その一部をご紹介いたします。ご自分でもテスト可能ですので、気になる方はぜひやってみましょう。
目安として、「症状」「痛み」の項目で平均75点を下回った場合や、「日常生活」の項目で平均85点を下回った場合、初期の変形性膝関節症が始まっている可能性があります。
痛み
- 膝の痛みの頻度はどのくらいですか?
- まったくない(100点)|月に 1, 2 回(75点)|週に 1, 2 回(50点)|日に 1, 2 回(25点)|いつも(0点)
- ここ 1 週間で膝をひねったり回したりする時、
- まったく痛くない(100点)|すこし痛い(75点)|ある程度痛い(50点)|すごく痛い(25点)|ものすごく痛い(0点)
- ここ 1 週間で膝を完全に伸ばす時、
- まったく痛くない(100点)|すこし痛い(75点)|ある程度痛い(50点)|すごく痛い(25点)|ものすごく痛い(0点)
- ここ 1 週間で膝を完全に曲げる時、
- まったく痛くない(100点)|すこし痛い(75点)|ある程度痛い(50点)|すごく痛い(25点)|ものすごく痛い(0点)
- ここ 1 週間で平らな場所を歩く時、
- まったく痛くない(100点)|すこし痛い(75点)|ある程度痛い(50点)|すごく痛い(25点)|ものすごく痛い(0点)
- ここ 1 週間で階段を上り下りする時、
- まったく痛くない(100点)|すこし痛い(75点)|ある程度痛い(50点)|すごく痛い(25点)|ものすごく痛い(0点)
- ここ 1 週間で夜に寝ている時、
- まったく痛くない(100点)|すこし痛い(75点)|ある程度痛い(50点)|すごく痛い(25点)|ものすごく痛い(0点)
- ここ 1 週間で座っている時や横になっている時、
- まったく痛くない(100点)|すこし痛い(75点)|ある程度痛い(50点)|すごく痛い(25点)|ものすごく痛い(0点)
- ここ1 週間でまっすぐ立っている時、
- まったく痛くない(100点)|すこし痛い(75点)|ある程度痛い(50点)|すごく痛い(25点)|ものすごく痛い(0点)
※他にも多くの採点項目があります。
平均で85〜70点で初期の変形性膝関節症、70点を割ると進行し始めている状態といえ、60点以下になってくるとある程度進行していると言えます。
もちろんテストだけで変形性膝関節症の進行具合がわかるわけではなく、痛み止めの処方や治療の選択などの目安にとどまります。正確な進行度の検査にはレントゲン検査などが必要になり、どれくらい膝関節の隙間が狭くなっているか(膝軟骨がどれくらいすり減っているか)、炎症が生じているかなどを確認する必要があります。
原因
主な原因は加齢とされています。長い年月をかけて関節軟骨にダメージが蓄積され、変形性膝関節症に至ると考えられています。また、若年時の怪我で膝にトラブルがあった方が年月を経て変形性膝関節症へ至る場合もあります。
また、変形性膝関節症は女性に多い疾患としても有名です。ホルモンや筋肉量、女性特有の骨格など、男性に比べ女性は発症しやすい因子を多く持っているとされ、患者は女性が70%を占めるとされています。(*1) その他にも遺伝的要因、肥満、外傷なども発症原因になりうると示唆されています。
変形性膝関節症の原因についての詳細は、下記記事にて医師が紹介しています。ご自身やご家族の発症リスクが気になる方はぜひご覧ください。
治療
変形性膝関節症の治療は痛みをはじめとする症状と、解剖学的な進行度を加味して選択されます。
症状がこれ以上悪化することを防ぎ改善することを目的とする保存療法と、外科的に根本的な原因にアプローチする手術に分けられます。保存療法の代表としては痛み止めなどの薬やヒアルロン酸注射、手術では人工膝関節置換術が挙げられます。
保存療法・手術療法について、以下に簡単に解説いたします。
保存療法
保存療法とは、一般的に手術以外の治療法の総称です。変形性膝関節症の進行を食い止めることを主目的とした非外科的な治療方法になります。
代表的な保存療法は、基礎的で重要なリハビリやストレッチングなどの「運動療法」、痛み止めの内服や湿布をはじめヒアルロン酸注射などによる「薬物療法」などがあります。強力な鎮痛効果を持つも副作用が大きい鎮痛剤「ステロイド」の関節注射を選択する場合もあります。
変形性膝関節症による生活への支障が少なく、検査でも進行が重度ではないために、現時点では手術が必要ないと判断される場合に保存療法が選択されます。
手術療法
変形性膝関節症の進行が重度と判明した、もしくは症状が重篤で日常生活に大きな支障が出ている場合、手術療法が検討されます。代表的な手術は「人工関節置換術」です。
人工関節置換術は、変形性膝関節症によって傷んでしまった膝の骨と軟骨、靭帯を金属とポリエチレンなどでできた人工の関節に入れ替える手術です。変形性膝関節症とは骨や軟骨が変形して炎症を起こして痛むので、その原因を取り除くことで痛みが低減でき、運動機能回復も期待できます。術後満足度は80%とするデータもあります。ただし、術後は破損を防ぐため膝の曲げ伸ばしに制限があり、正座などはできません。
手術には他にも「骨切り術」「関節鏡視下手術」などがあり、本人のご希望・進行度・症状に応じて選択されます。詳しくは下記の記事でも解説されています。
再生医療や関連技術
上述してきたように、変形性膝関節症の治療は大きく「保存療法」と「手術」に分かれますが、この2つには大きな隔たりがあります。昨日まで痛み止めを飲みながらリハビリに通っていたのに、膝に人工関節を入れましょうと言われてすぐに決断できる患者さんは少ないでしょう。そこで、最近ではこの溝を埋める治療として“手術のない再生医療やその応用技術”が注目されています。
比較的効果に持続性があるとされ、半年から1年間は痛みなどの症状が改善されます。(*2)(*6) この特性を活かし、効果が出ている間にリハビリによって膝関節にかかる負荷を筋肉で軽減できるようにすることで、変形性膝関節症の進行予防や症状改善を目指すことができ、手術を避けられる可能性があります。
「現在の治療に満足できないけれど手術はしたくない」場合に活用されることが多く、実際に痛み止めやヒアルロン酸注射で満足な効果が得られなかった変形性膝関節症の患者の膝306に対しPFC-FD™療法を投与した結果、痛みの改善が確認されたといった報告があります(*2)。加えて、2023年7月に出版された論文においては変形性膝関節症302名に投与し、6割の患者で効果が出たとし、また、その効果の持続期間も平均で1年続いたと報告されています(*6)。
PFC-FD™療法についての詳細は
さらに詳しい内容についてはコチラの特集ページでご説明しています。もし現在の治療に満足できず、手術を避けたい場合、ぜひご覧ください。
下記についてお悩みの方はぜひご覧下さい。
- 自分の疾患に有効なのか
- どんな効果があるのか
- 費用はどのくらいなのか
- 近くで受けられるクリニックはどこか
実際に施術を受ける映像をコチラの記事でもご紹介していますので、合わせて施術時の実際の場面が気になる方は御覧ください。
PFC-FD™療法を受けられた患者さんインタビューが掲載されました。
重度(KL-4)の変形性膝関節症を患い、階段の上り下り、歩き始め、立ち上がりなどあらゆる日常生活動作で膝の痛みを抱えていた患者さま。
たくさんの医療機関をまわり治療を行ったそうですが、結果は思わしくなく「手術をするしかない」と言われ続けたそうです。
PFC-FD™療法の治療を選ばれた経緯や治療後の様子をご紹介しております。
治療に興味がある方はぜひご覧ください。
下記でも変形性膝関節症と再生医療と関連技術について詳しく述べていますので、気になる方はぜひご覧ください。
疾患② 半月板損傷(特徴:膝の引っ掛かり感)
概要
半月板とは、膝関節において、大腿骨と脛骨の間に存在する「C」の形をした軟骨組織です。1つの膝に2つ存在し、膝を安定させるとともに滑らかな動きを助ける役割があります。
この半月板が損傷することを「半月板損傷」といいます。主にスポーツ活動により生じます。膝の安定化装置であるこの半月板が損傷すると膝への衝撃をうまく吸収・分散できなくなり、様々な弊害をもたらします。
特徴は膝に感じる引っ掛かり感です。
症状
半月板損傷の特徴的な症状は、痛みのほか、膝を曲げ伸ばしするときに「引っかかり感」を伴うことです。また、受傷直後は動けなくなりその場にうずくまってしまうほどの痛みを感じます。
半月板損傷が重度の場合、膝を一定の角度以上に曲げ伸ばしできなくなる「ロッキング」という状態に陥ることもあります。半月板の一部が断裂・ちぎれてしまい、そのちぎれた部分が関節内に挟まることで生じます。ここまで重症ではなくてもジャリジャリとした感覚や膝が引っかかる感じがしてスムーズに動かせない感覚が特徴的です。
半月板損傷は、治療を受けなくても痛みが治まるケースがありますが、痛みがおさまっても治っているわけではなく、自然に治ることはほとんどないため、上述した症状が残ってしまうことがあります。また、放置すると年月を経て「変形性膝関節症」へ発展することもあります。かならず整形外科へ受診するようにしましょう。
原因
半月板損傷は膝に大きな負荷がかかる激しいスポーツ活動中に生じやすいです。膝に強い衝撃がかかると半月板にもそれだけ負荷がかかり、耐えきれずに半月板が割けたり断裂するなどして受傷へ至ります。
ただし、激しいスポーツ以外にも加齢によって半月板がすり減っていたり傷つきやすくなっている場合、軽い運動でも半月板が損傷します。年齢を重ねたら勢いよく踏み込まないよう注意しましょう。
治療
手術
半月板は他の体組織と比べて血流がすくなく自己修復能力がほとんど見込めず、損傷すると自然治癒しにくいため、手術によって損傷部位の切除・縫合が選択されることが多いです。
スポーツ選手の場合、この手術から復帰までの期間は概ね6ヶ月ほどかかりますので、重い怪我と言えるでしょう。
ただし、損傷が小さい場合などは手術ではなく保存的治療、つまりリハビリテーションや薬物療法で経過を見ることもあります。
自己組織を活用した治療法(バイオセラピー)
患部の状況や医師の判断にもよりますが、半月板損傷に再生医療や自己組織を活用した治療『バイオセラピー』を行うことがあります。損傷した部位そのものの再生はなかなか難しいとされますが、血流の乏しい関節内に血液由来の成長因子を送り込むことで炎症に対する沈静効果が期待でき、関節内の環境を症状が改善しやすい状態に整えてくれると考えられます。
効果には個人差があり、加えて、半月板損傷に対する実施数も少なくデータが乏しいため、原理や効果については未解明の部分が少なくありません。
ただし、半月板損傷に対し血液由来の成長因子を注入するバイオセラピー・PRP療法を実施、大きな効果は認められないが一定の期待が持てるとする論文や(*3)、30名の思春期の半月板損傷患者にPRPを投与した研究では、治療前には3%しか「Good」ではなかった膝が、治療後には76.7%の患者が「Excellent」ないしは「Good」と感じるなど、期待が持てる結果も得られつつあります。(*4)
半月板損傷についての詳細は下記の記事でもご紹介していますので、気になる方はご覧ください。
疾患③ 関節リウマチ(特徴:複数関節で同時発症)
概要
関節リウマチとは、本来は体内に侵入したウイルス等を退治する免疫機能が複合する様々な原因から自分の体、とくに関節を覆う組織「滑膜」を攻撃してしまう免疫系の疾患です。
関節は滑膜という膜で覆われています。関節リウマチはその滑膜に長期間に渡る炎症が起き、軟骨や骨が破壊されてしまう免疫疾患です。痛みや腫れとして自覚されることが多いです。
特徴は複数の関節で同時に症状が発生したり、左右両方の関節で同時に症状が出たりすることです。
症状
関節リウマチの特徴は全身の様々な関節で同時多発的に腫れや痛み、変形が生じることです。具体的には、膝・手・足・肩・肘などのいくつかの関節で同時に症状が出たりします。
下記のような特徴が挙げられます。
- 左右対称に症状が出やすい(例:右膝左膝の両方に痛みや腫れがあるなど)
- 手の指が白鳥の首のように湾曲変形するなど(スワンネック変形)、手指を中心に外見的な変化が見られることが多い(例:下記イラスト)
- 関節がゴワゴワとこわばっている感覚がある
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膝は立つ・歩くという体重を支える器官のため、痛みに気づきやすいですが、実は全身に症状が出ていて検査したらリウマチだった、ということがあります。
原因
関節リウマチの原因は明確にはなっていません。ですが一卵性双生児のほうが二卵性双生児よりも共に発生する傾向が強かったり、罹患率の高い家系があるなど、遺伝的要因が古くから示唆されています。
その他に喫煙習慣、歯周病との関連が強く指摘されています。
治療
まず、上述の通り、関節リウマチは明確な原因が特定されていないため、根本的に治す方法は残念ながら見つかっていません。そのため対症療法的な治療によって進行を食い止め炎症を抑えることで問題なく日常生活ができる”寛解”という状態を目指す治療が一般的です。抗炎症薬や抗リウマチ薬などの投薬により炎症を防いで日常生活を送れるような状態を目指します。
加えて、近年の関節リウマチに対する治療では生物学的製剤(バイオ製剤)も注目されています。バイオ製剤は生物のタンパク質を応用して作られる薬品で、リウマチの関節破壊防止効果が優れているとされ、1割程度ほどの確率ではありますがバイオ製剤により関節リウマチが完治する症例も認められているようです。ただし、破壊を抑えるということは免疫能力を抑制することでもあるため、肺炎や結核などの重症感染症への罹患には注意が必要です。
進行が激しく滑膜(かつまく:関節を水分で覆い保護する組織)や軟骨の破壊が著しい場合、人工関節置換術を行い損傷している関節部分を人工物に入れ替え進行を防ぐ、という方法もあります。
疾患④ 膝靭帯損傷(特徴:怪我や事故で膝に不安定感)
概要
靭帯とは骨と骨を結ぶ、主にコラーゲンで構成された繊維組織であり、関節の可動域を制限し、曲がり過ぎることを防いで関節の強度を保つ役割があります。
膝関節には靭帯が4本通っており、そのうちのいずれか、もしくは複数が損傷・断裂することを膝靭帯損傷と言います。
膝の靭帯損傷は高校生や大学生、プロスポーツチームなどでの激しいスポーツ活動を行うことによって起きるとされており、一般的な日常生活では起きにくいと考えられます。膝の靭帯損傷が起きやすいスポーツとしてはバス ケットボール、スキー、サッカー、ラグビー、柔道が挙げられています。(*5) この他に交通事故で膝に大きな衝撃が加わった場合にも起こり得ます。
症状
膝の靭帯損傷では、受傷した直後に激しい痛みが生じます。加えて、靭帯は関節を安定させる組織であることから膝関節の不安定感を覚えたり、うまく膝を動かせない、膝に力が入らない、という症状が引き起こされます。その他、膝関節に血が溜まって腫れることもあります。
膝の靭帯損傷は放置していても痛みが引いたり、関節の不安定感が改善する場合もあります。ですが、損傷を放置して症状が収まっても損傷や断裂から回復したわけではなく、膝の安定化装置は壊れたままの状態です。よって軟骨などの別の組織に負荷が偏ってそこが損傷したり、長年放置することで変形性膝関節症にかかりやすくなるなど、別の問題につながることもあります。靭帯損傷の可能性があれば早めに診察を受けましょう。
原因
膝に強い衝撃や負荷がかかることで発生します。例えば、ラグビーやアメリカンフットボールなど、他の選手とぶつかり膝に大きな負荷がかかるコンタクトスポーツで生じることがあります。また、交通事故などで膝を激しくぶつけることで起きることもあります。
その他に加齢などによって靭帯の強度が弱っている場合には、ちょっとした負荷によって靭帯が損傷するケースもあります。
治療
膝靭帯損傷の治療では、多くの場合、まずはギプスやサポーターを使用するなどしてこれ以上の悪化を防ぎ、リハビリによって自己治癒を目指します。
ただし、損傷の箇所や程度によっては手術が必要なこともあり、膝に小さな穴を開けて関節鏡という関節用の内視鏡を用い、断裂した靭帯の縫合や再建を行うこともあります。
また、最近では再生医療やバイオセラピーを靭帯損傷の治療に活用する場合もあり、損傷部位に成長因子などを注入することで損傷した靭帯の自己治癒能力の促進を期待することもあります。
靭帯についての詳しい説明については下記関連記事でもご紹介しています。
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疾患⑤ ジャンパー膝、膝蓋腱炎(特徴:膝下前面の痛み)
概要
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)とは、名前の通り、ジャンプ動作などを繰り返すことで生じるスポーツ外傷です。一般に“膝の皿”と呼ばれる「膝蓋骨(しつがいこつ)」に付着して膝を曲げる役目をもつ繊維性の結合組織である“膝蓋腱(しつがいけん)”が損傷する傷害です。
スポーツ動作でこの膝蓋腱に細かな損傷が蓄積されていきます。本来は適切な休息をとることで人体が持つ回復力で修復されます。しかし、スポーツ選手を筆頭に激しいスポーツを休みなく続けている方はこの細かな損傷が治らずに炎症へ発展し、痛みを主な症状とするジャンパー膝(膝蓋腱炎)へと発展します。
症状
主な症状は痛みです。とくに膝の皿(膝蓋骨)のすぐ上もしくはすぐ下を押すと痛みを覚えたり、重症の場合には安静にしていてもその周辺が痛む状態になります。痛みの他にも腫れたり熱を持ったりします。
特にうつ伏せになって膝を深く曲げようとすると、太ももの前のほうに強い痛みを感じ、その痛みから逃れるためにお尻が上がる、という“尻上がり現象”が見られるのが特徴です。
原因
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)の主な原因は、上述のとおり膝の過度な使いすぎ、休息不足によるものです。
特に、この膝蓋腱の役割が膝を伸ばすことであり、その力が最も要求されるのが、名前の由来ともなっている「ジャンプ動作」となるので、ジャンプ動作を繰り返すことは膝蓋腱に大きな負担となります。そのほか、長時間走ることも原因となります。
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)が好発するスポーツは、これらの動作を頻繁に行うようなバレーボール、サッカーなどが挙げられ、元サッカー日本代表の内田篤人選手もこのジャンパー膝に悩まされました。
治療
このように、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)の原因は膝の使いすぎによるもののため、まずは安静にすることが大切です。その後、リハビリテーションを行ったり、再発防止のために太ももや周辺の筋力トレーニングを行って他の筋力で負荷を分散できるようにするなどします。
その他、医療機関で受けられる治療としては超音波治療、手術などがあります。
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)についての詳しい説明は下記の記事でも解説していますので、興味のある方はご覧ください。
疾患⑥ ランナー膝、腸脛靭帯炎(特徴:膝上の外側の痛み)
概要
通称「ランナー膝」と呼ばれる腸脛靭帯炎。主にランニングによる脚の使いすぎで膝が痛くなることからランナー膝と呼称されます。
ランニング以外でも発症することがありますが、過度な運動、つまり膝の使いすぎ(オーバーユース)による発症が多いです。
症状
ランナー膝(腸脛靭帯炎)の特徴は「膝の外側の痛み」です。
疾患名にも入っている”腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)”とは、太ももの外側から膝関節を通って脛骨(けいこつ:すねの骨)に付着している強靭な筋繊維です。過度な運動等でこの腸脛靭帯が膝関節と何度もこすれることで炎症を起こし、痛みとして自覚されます。
始めは運動中の痛み、もしくは運動後に痛みを感じます。悪化すると歩行しているだけでも痛く、ひどい場合には横になって安静にしていても痛む、という状況にもなりえます。
原因
ランナー膝(腸脛靭帯炎)の主な原因は膝の使いすぎによるもので、ランニング、サイクリングを過度に行うか、体が硬い方や準備運動不足でも起きることがあります。
通常はしばらく安静にすることで回復しますが、スポーツ選手で毎日のように膝を酷使してしまうと発症します。
治療
原因の多くは膝の使いすぎなので、まずは安静にすることが大切であり、運動を行っている方であれば一定期間は運動を休止するべきです。
一定期間安静にしたのち、リハビリテーションを行うことが一般的ですが、痛みがかなり強い場合には鎮痛剤を使用したり、場合によっては体外衝撃波治療なども検討します。
詳しい解説は下記記事にて行っていますので、ご興味のある方はご覧ください。
疾患⑦ 鵞足炎(特徴:膝内側少し下の痛み)
概要
膝が痛む疾患のなかで、特に膝の内側が痛む場合、「鵞足炎(がそくえん)」と呼ばれる疾患の可能性があります。主にスポーツなどによる膝の使い過ぎによるものです。
膝の“鵞足(がそく)”と呼ばれる部位が炎症を起こしている状態で、膝下の内側5cmほどの場所に位置し、膝の曲げ伸ばしに対し働く3つの筋腱がすねの骨にくっついている部位です。これらの筋肉の付き方がガチョウの足に似ていることが名前の由来で、ここが炎症し痛みなどの症状を覚えることが「鵞足炎」です。
症状
上述の通り、膝の内側に痛みを覚えます。特徴的な症状は以下のようなものになります。
- 膝の内側5cm下を押すと痛みを感じる(圧痛)
- 膝の曲げ伸ばしの際に膝の内側が痛む
- 運動後に膝の内側が痛む
- 痛みだけでなく腫れを伴う
- 痛む部位に熱を感じる(熱感)
- 深刻な場合、安静時にも痛む
膝の内側に「ズキン」とした痛みを覚えます。
原因
鵞足炎の主な原因は、過剰な運動に寄る膝の使いすぎです。発症しやすいとされるスポーツの代表例はランニング、バスケットボール、サッカー、水泳の平泳ぎなどが挙げられます。
その他に以下の因子も挙げられます。サイズの合っていないシューズを使用したり、運動する際のフォームや方法が不適切である、もしくは体が硬かったり準備運動やストレッチが不足している、これらの要因でも発症する場合があります。
治療
鵞足炎の主な原因が膝の使いすぎであることから、急性期、つまり鵞足炎になりたての頃は、安静にして十分な休息を取ることが必要です。その他に氷嚢(ひょうのう)を使用するなどしてアイシングすることも良いです。
症状が落ち着いてきたらストレッチやマッサージ等に取り組みましょう。もしスポーツ選手である方ならば、鵞足炎になりにくいフォームを身につけるなどして再発を防止すべきでしょう。
鵞足炎の詳しい症状・原因・治療法については下記の記事で解説を行っていますので、ご興味があれば御覧ください。
疾患⑧ ベーカー嚢腫(特徴:膝裏の腫れと痛み)
概要
ベーカー嚢腫(のうしゅ)は、膝裏にぽっこりとふくらみができてしまう疾患です。ベーカー嚢胞(のうほう)と呼ばれる場合もあります。
このふくらみの内容物は関節にもともと存在する液体ですが、異常により膝裏に溜まってしまうことで生じます。
症状
膝を曲げたときの膝裏の違和感や痛みが症状として挙げられます。また、膝裏が腫れることも代表的な自覚症状で、腫れが握りこぶしほどの大きさになることもあります。
このように腫れがかなり大きくなっていたり、重篤な場合、膝の裏側を走る坐骨神経を圧迫して“足のしびれ”をもたらす場合があります。また、この嚢腫(のうしゅ)に圧力がかかり破裂する場合もあり、その場合にはふくらはぎが傷んだり腫れたりしますが、経過観察で軽快することもあります。
原因
関節内にはクッションのように水分を含んだ滑液包(かつえきほう)とよばれる組織がありますが、なんらかの原因でその一部が癒着したりして異常に膨らむことが原因となります。
なお、ベーカー嚢腫の9割で変形性膝関節症や関節リウマチを併発しているとされ、それら別の疾患の影響で生じると推測されていますがはっきりとした原因はわかっていません。
治療
対症療法としては穿刺(せんし)と呼ばれる針で水を抜く治療を行いますが、何度も繰り返すことがあり、その場合は嚢腫ごと外科的用法で摘出することも検討されます。
ですが、上述したようにベーカー嚢腫は別の疾患のサインとして生じることが多いため、他に膝の疾患がある場合にはその疾患の治療を行いつつ、ベーカー嚢腫については穿刺などを行いながら経過を見る、という治療にとどめる場合もあります。
ベーカー嚢腫についての詳しい内容は以下の記事にてまとまっていますので、膝の裏に違和感があったり痛みのある方はぜひご覧ください。
疾患⑨ 膝離断性骨軟骨炎(特徴:若年性の運動時の痛み)
概要
膝離断性骨軟骨炎(ひざりだんせいこつなんこつえん)とは、膝の軟骨の一部が剥がれる疾患・スポーツ障害です。
症状
スポーツに取り組む小中学生に多く、もっとも病院へ行くきっかけになるのが「夜間痛・安静時痛」になります。寝ているときに痛みで起きてしまう、などです。
進行するにつれ、
- 運動時の不快感・痛み
- スポーツ中の強い痛み
- 膝の曲げ伸ばしに支障をきたす
などの症状が現れることがあります。
原因
メカニズムははっきりしていません。有力な説としては「軟骨に繰り返し負荷がかかること」とされています。
とくに他の選手と激しくぶつかるスポーツに取り組んでいる場合に多いともされます。
治療
膝離断性骨軟骨炎の重症度については4つの分類型があり、それぞれに応じて治療が選択されます。
重症度分類、その診断、原因や治療法については下記のページにて医師取材をもとに詳しく解説していますので、お心当たりがあるなど詳しく知りたい方はぜひ御覧ください。
疾患⑩ 膝蓋大腿関節症(特徴:膝の皿周辺の痛み)
概要
膝蓋、つまり「膝の皿」が影響する疾患となります。
何らかの原因で膝の皿(膝蓋)がずれて、大腿骨(太ももの骨)などにぶつかり擦れることで炎症が発生、違和感や痛みとして自覚されます。
ちなみにずれる、ということは脱臼を意味し、概ね膝蓋大腿関節症における膝蓋骨(膝の皿)のずれは、体の外にむけてずれることを意味します。(*7)
症状
膝蓋骨がずれる・脱臼することで、近辺組織とぶつかったり擦れたりして下記のような症状をもたらします。
- 運動時に膝の皿周辺に違和感や痛みを覚える
- 膝の皿が引っかかる感覚がある
- とくに膝の前面に症状が生じる
- 膝を伸ばしたときにも症状が出る
階段で膝がうまく動かせなかったり、ギシギシと引っかかるような感覚が特徴的です。
原因
外傷・怪我をきっかけに発症する場合があります。たとえば激しいスポーツ、スポーツ自体に問題がなかったとしても脚を使ったフォームに問題があり、膝蓋骨(膝の皿)に負担がかかりすぎて、結果、膝の皿が脱臼、膝蓋大腿関節症へ至ることもあります。
一方でとくにそういったきっかけがなく生じることもあります。(*8) ただし、本稿の一番はじめにご紹介した、「変形性膝関節症」の変形の一環として生じる事例も認められており、膝にトラブルがある場合には注意が必要です。
治療
症状や脱臼の程度により治療法は異なり、比較的軽い処置で済む場合、手術を行わない保存療法を実施します。保存療法ではテーピング等で膝を固定しつつ、湿布などの消炎鎮痛剤で症状を抑えながらヒアルロン酸を膝に注射して経過を観察するとともに、周辺の筋肉トレーニングを行って、膝にかかる体重等を筋肉で支えられるように鍛えて膝蓋骨と周辺組織への負荷を減らすようにします。
もし症状や脱臼の程度が深刻な場合には、手術による治療を行う場合があります。脱臼が酷い場合には膝蓋骨(膝の皿)の位置を修正する手術や、脱臼しにくい状態へ骨に筋肉が付着している部分をずらす手術もあります。ただし、ある程度のご年齢であり、膝の皿以外もぼろぼろの場合には全体を人工の関節へ置き換える人工関節置換術を行う場合もあります。
疾患⑪ 膝蓋下脂肪体炎(特徴:膝を伸ばしたときの膝前面の痛み)
概要
こちらも膝蓋、つまり膝の皿に近い場所でのトラブルです。
膝蓋の下には脂肪組織が存在します(膝蓋下脂肪体)。本来は膝にかかる負荷を分散するクッションの役割をしています。
この脂肪組織に負荷がかかりすぎると、組織そのものが炎症を起こして痛みを誘発したり、この組織が膨張して膝関節の隙間に挟まってしまうことで引っかかりや激しい痛みをもたらす場合もあります。これを膝蓋下脂肪体炎といいます。
様々な画像診断をかいくぐって発見が遅れることもある疾患です。
症状
膝の皿の下に痛みを感じることが特徴です。
- 運動時、もしくは運動後に膝の下が痛む
- 長時間の歩行で膝の下が痛む
- 膝を伸ばす際に痛み
- 膝下を押すと痛む
- 太もも前面から膝下にかけての痛み
先述の「疾患⑤ ジャンパー膝、膝蓋腱炎」と症状の場所が近いのですが、こちらは脂肪体よりも外側の「腱」が傷んでおり、膝蓋下脂肪体炎はより内側のトラブルです。とはいえ医師ですら鑑別が困難とも言われるので、専門的な病院を受診されることをおすすめします。
症状としての特徴は「膝を伸ばした時の痛み」が医学的に膝蓋下脂肪体炎を疑うひとつの指標となっています。(*9)
原因
発症のきっかけは運動のし過ぎや、事故・怪我が原因と考えられています。
- 膝関節を捻挫して罹患
- 仕事中に転倒して膝を打撲して罹患
- 別の関節疾患のひとつの結果として生じた
(*11)
運動のし過ぎなどにより微細な傷がこの脂肪体に蓄積され、こまかな出血や別の細胞が修復のために入り込み、脂肪体が柔軟性を失った繊維状に変化し、さらに肥大化することもあります。
本来のクッション機能が失われることで、膝の他の部位に負担がかかったり、肥大化した脂肪体が膝の隙間に挟まって引っ掛かり感や激痛をもたらします。(*10)
また、局所麻酔で痛みが和らぐケースがあり、これは脂肪体の出血に反応して本来は不要な神経が脂肪体内部に生成されてしまい、本来は感じない刺激をこの神経が受け取り痛みを感じてしまう、というケースがあることを示唆します。(*9)
治療
保存療法と手術に分けられます。
原因の多くを占めるスポーツのし過ぎということであれば、まずは休息し、内服や湿布等外用薬、そして痛みが強い場合にはステロイドの注射を実施する等で炎症を抑えて痛みを取り除きます。痛みが収まったら筋力トレーニング等やフォームの矯正などを行い、患部(脂肪体と周辺の組織)に体重負荷が集中しないようにします。筋肉で体重の負荷を支えられるようにするということです。
しかし、あまりにも状態が悪い場合、手術によって肥大した脂肪体を除去する場合があります。(*11)
まとめ ひざを曲げると痛い場合
ひざに違和感や痛みを覚え、とくにそれらが慢性化する場合、速やかに適切な治療を受けることが大切です。放置していると、疾患や症状が悪化したり、そういった症状が仮に収まったとしても、年月をかけて他の疾患に発展するなどのリスクがあります。
下記ボタンから再生医療やバイオセラピーも導入している全国の整形外科を探すことができます。すでに治療を受けているものの、思ったような効果が得られない場合には新しい治療も検討されてみてはいかがでしょうか。また、まだ病院へかかっていない方で、本稿にご紹介の症状のなかで思い当たる点があれば、整形外科医の診断を受け、適切な治療を受けるようにしましょう。
手術のいらない再生医療やバイオセラピーに興味がある方は、下記ページもぜひご覧ください。
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※参考文献
…「慢性関節リウマチ膝関節における骨・軟骨移行部の病態に関する研究」末長 敢
…「関節リウマチ患者における喫煙者の割合」臨床リウマチ22巻(2010)1号 岩田 康男 et al.
…「1.関節リウマチの遺伝的要因」日本内科学会雑誌101巻(2012)10号 山本 一彦 et al.
…「関節リウマチにおける生物学的製剤の単剤療法」臨床リウマチ32巻(2020)2号 松野 博明 et al.
…Heiberg MS, Koldingsnes W, Mikkelsen K, et al. The comparative one-year performance of anti-tumor necrosis factor alpha drugs in patients with rheumatoid arthritis, psoriatic arthritis, and ankylosing spondylitis: results from a longitudinal, observational, multicenter study. Arthritis Rheum. 59(2): 234-40. 2008※脚注
*1…Yoshimura N, et al. (2009). Prevalence of knee osteoarthritis, lumbar spondylosis, and osteoporosis in Japanese men and women: the research on osteoarthritis/osteoporosis against disability study. Journal of Bone and Mineral Metabolism. 27, 620-628.
*2…大鶴 任彦 et al. 変形性膝関節症に対するBiologic healing専門クリニックの実際とエビデンス構築. -基礎と臨床 2020年9月号 特集:幹細胞・PRP・衝撃波−Biologic healingのエビデンス. 関節外科. 2020年9月. vol.39 No.9. 945-954
*3…Ian D. Hutchinson et al. Can Platelet-Rich Plasma Enhance Anterior Cruciate Ligament and Meniscal Repair? Thieme Medical Publishers 333 Seventh Avenue, New York, NY 10001, USA.
*4…Popescu, M.B.; Carp, M.; Tevanov, I.; Nahoi, C.A.; Stratila, M.A.; Haram, O.M.; Ulici, A. Isolated Meniscus Tears in Adolescent Patients Treated with Platelet-Rich Plasma Intra-articular Injections: 3-Month Clinical Outcome. BioMed Res. Int. 2020, 2020,1–5.
*5…高橋佐江子,奥脇 透 我が国の中高生における膝前十字靭帯損傷の実態 日本臨床スポーツ医学会誌:Vol. 23 No. 3, 2015
*6…Tadahiko Ohtsuru et al. 「Freeze-dried noncoagulating platelet-derived factor concentrate is a safe and effective treatment for early knee osteoarthritis」 Knee Surgery, Sports Traumatology, Arthroscopy(2023)
…Robert B. Bourne, MD, FRCSC,corresponding author Bert M. Chesworth et al. Patient Satisfaction after Total Knee Arthroplasty: Who is Satisfied and Who is Not? Clin Orthop Relat Res v.468(1); 2010 Jan
*7…中川 研二「膝蓋大腿関節の諸問題」日本リウマチ・関節外科学会雑誌 1998 年 17 巻 1 号 p. 1-3
*8…井原 秀俊, 山本 裕之「左右で治療法の異なった両側膝蓋大腿関節症の4例」整形外科と災害外科 1986 年 35 巻 2 号 p. 620-623
*9…山本 洋介, 山田 信一, 有川 貴子, 永田 環, 中川 景子, 大石 羊子, 澤田 麻衣子, 福重 哲志, 牛島 一男「膝蓋下脂肪体炎により下肢の痛みを生じていた1症例」日本ペインクリニック学会誌 2010年 17巻 4号 p. 488-490
*10…宮前 雄治, 平川 善之, 野原 英樹, 上堀内 三恵, 野口 美紀, 原 道也, 藤原 明, 花田 弘文, 加々美 智, 亀井 優典「膝蓋下脂肪体炎膝の疼痛発生メカニズムに対する超音波画像からの一考察」Vol.37 Suppl. No.2 (第45回日本理学療法学術大会 抄録集)