取材先の医師とクリニック
変形性膝関節症の人がしてはいけない運動
変形性膝関節症の症状改善に非常に重要で基礎的な治療法である「運動療法」。
適切な方法でストレッチや筋トレを行うことにより、痛みの軽減や運動機能の改善に一定の効果を得られるとの研究結果も報告されています。(*1) また、日頃から適度な運動をすることは変形性膝関節症になる原因のひとつ”肥満”を防ぐことにもつながります。
一方で、誤ったやり方や過度な膝への負担は、症状改善効果を得られないばかりか、炎症を引き起こす物質が多く分泌されてしまい、痛みが強まったり、症状が悪化してしまうリスクがあります。
変形性膝関節症の膝痛改善のためにトレーニングをしたのに「逆に症状が悪化してしまった」といった事態を防ぐためにも、正しい運動を行うことが大切です。
具体的に変形性膝関節症の方がしてはいけない運動は下記のとおりです。
変形性膝関節症の方がしてはいけない運動 |
|
これら変形性膝関節症の方がしてはいけない運動について詳しく解説いたします。
間違った方法で行う運動
変形性膝関節症の症状改善に有効といわれる運動も、間違ったフォームや方法で行えば、逆効果になってしまうこともあります。それではこれより、間違った方法による運動の一例としてスクワットについてご紹介していきます。
間違った方法による運動:スクワット
スクワットは、正しいフォームや適切な角度で行えば変形性膝関節症の症状改善に有効なトレーニングの一つです。
しかし、スクワットを間違った方法で行うと膝痛を悪化させてしまうことがあります。膝を深く曲げすぎたり、ニーイン(膝が内側に入り、内股気味になること)した状態で行うと膝に過度な負担がかかり、症状を悪化させてしまうリスクが高まります。
ただしい方法による運動:スクワット
正しいスクワットの方法で、膝痛の症状改善を目指しましょう。
やり方は以下の通りです。
1.膝とつま先の方向を揃えます。
2.沈み込むときには膝がつま先よりも前方へ出ないように注意します。
3.はずみをつけすぎずにゆっくりと動くように心がけましょう。
回数は無理をせず、10回程度からはじめ、余裕があれば20回程度行うと良いでしょう。
このスクワットのように、正しく行えば変形性膝関節症の進行を抑えることができるトレーニングも、間違った方法で行えばかえって膝に大きな負担がかかり、症状を悪化させてしまう可能性もあります。スクワットを含めトレーニングを行う際は、正しいフォームや方法で行うように気を付けましょう。
過度な運動
変形性膝関節症の方は、過度な運動も避けた方がいいでしょう。
それではこれより、過度な運動の一例としてウォーキングについてご紹介していきます。
過度な運動:ウォーキング
ウォーキングは、変形性膝関節症の方におすすめの有酸素運動の一つです。1日当たりに歩いた歩数が1000歩増えると、変形性膝関節症の方の歩行に関する機能障害のリスクが17%減るとの研究結果も報告されています。(*2)
しかし、ウォーキングもやりすぎは禁物です。ウォーキングをやりすぎると、全身の筋肉バランスが変わったり、無理をして膝の痛みをかばった歩き方をすることで、膝への負担が大きくなってしまう可能性があります。
特に坂道が多いなど起伏のある道を歩く際は膝への負荷が一層大きくなります。
適度な運動:ウォーキング
以下、ウォーキングを行う際に注意してみてください。
- 坂を避け、平坦な遊歩道などを1日30~40分程度歩くようにしましょう。
- ウォーキングはできれば毎日行うことが望ましいですが、毎日が難しい場合は週3回程度から始めてみましょう。
また、重度の変形性膝関節症の方や、膝の痛みが強い方、関節水腫(膝に水が溜まっている状態)の症状がみられる方は、無理にウォーキングを行わず、膝関節の動きを伴わない静的な筋力トレーニングなどを行うようにしましょう。
筋力トレーニングの方法は、後述にていくつかご紹介していますので、参考にしてみてください。
膝痛を我慢して行う運動
膝が痛いのに無理して運動を行うと、逆に炎症がひどくなり、症状が悪化してしまう可能性があります。
また、運動の際には、無意識に痛みをかばう動作が入り、正しいフォームで運動できず、膝に大きな負担をかけてしまうことも考えられます。
特にフィットネスジムやパーソナルトレーニングに通っている場合、あらかじめ決められたプログラムに参加・取り組むこともありますが、膝の痛みがあるのに無理してメニューをこなそうとすると、かえって症状が悪化してしまう可能性があります。膝に痛みを感じる動作や運動は休むなどし、無理にすべての運動を行うことは避けましょう。
また、運動をしていない間も膝が痛むような場合は、医師に相談し、痛み止めやヒアルロン酸注射といった薬物療法と並行しながら、無理のない範囲で運動を行うようにしましょう。
急に動いたり止まったりすることが多い運動
急に動いたり止まったりといった動きは、膝に大きな負担がかかります。
サッカーや野球、バスケットボールやテニスといった球技スポーツは、こうした動きが多いため、避けた方がいいでしょう。
また、日常生活でも急に膝を踏み込むような動作や、急に止まったり、急に切り返す、といった動作を避けるようにしましょう。
変形性膝関節症の人は避けた方がいい動き
膝を深く曲げる動作
正座をする・しゃがむなどの膝を深く曲げる動きは、膝への負担が大きいため、変形性膝関節症の方は避けた方がいいでしょう。
例えば和式の生活様式に見られる
- じかに床に座る(正座)
- 和式トイレを使う
- 布団で寝る(横になる・起き上がりに膝を深く曲げる)
- 布団をタンスにしまう
といった動作は、膝を深く曲げることが多く、膝への負担も大きくなります。
- 座る際はなるべく椅子を使う
- トイレは洋式を使用する
- 寝る際はベッドを使う
などの様式へ変更することで、しゃがみ込む動作を減らし、膝への負担を軽減することができます。変形性膝関節症の方で和式の生活様式を取られている方は、洋式の生活スタイルへのご変更をおすすめします。
また、ヨガや太極拳などは、それ自体は変形性膝関節症の方にもおすすめの運動ですが、中には膝を深く曲げる動作や姿勢がある場合もあります。そういった場合は、膝を深く曲げる動作の部分は休むなどし、膝に過度な負荷がかかるのを避けるようにしましょう。
重い荷物を運ぶ
重い荷物を運んだり、積み下ろしたりといった動作は、膝に大きな負担がかかります。特に運送業、建設業、農業などに携わっている方は、重い荷物を運ぶことも多いので、注意が必要です。
変形性膝関節症は高齢者に多いことは事実ですが、50代以降の方でも軽度の変形性膝関節症に罹患していることは珍しくないため、積み重ねで重症化しかねません。
スーパーの買物でもたくさん買い込むことで膝への負担は当然に増えます。こういった荷物を運ぶ際は、車輪付きのキャリーバッグやシルバーカーを利用するなどし、重い荷物を持ち上げることはできるだけ避けましょう。また、使用するキャリーバッグやシルバーカーは、キャスターが回転するタイプの方が小回りが利きやすく、操作性が良いのでおすすめです。
キャリーバッグやシルバーカーなどを使用できない状況でどうしても重いものを持ち上げなければならない場合は、下記の「膝への負担を軽減する荷物の持ち上げ方」をするように気を付けてみましょう。
膝への負担を軽減する荷物の持ち上げ方
-
-
-
- 上体を少し前に倒しながら、膝を曲げてしゃがみます。
- 荷物を体の方に引き寄せ、痛まない方の膝を床につけて荷物を持ちます。
- 腹筋に力を入れて、両膝と腰をゆっくり伸ばしながら、太ももやお尻の力を使って荷物を持ち上げます。
- 荷物は体にできるだけつけた状態で、小さい歩幅で運ぶようにしましょう。
-
-
荷物を下ろす際は、逆の手順で行うようにしましょう。
また、普段リュックを背負う機会の多い方は、背負い方に注意が必要です。リュックの肩紐がゆるかったり、腰のあたりでリュックを背負うと前かがみになりやすく、すると脚が内股姿勢になりやすいため、膝が内反変形を起こしやすくなります(O脚変形)。膝の内側に負荷が集中しやすくなり、膝内側の軟骨がすり減っていくため、変形性膝関節症が進行しやすくなります。
リュックを背負う際には、肩ひもの長さを調整し、背中に密着させた状態で背負うようにしましょう。
立ちっぱなし
長時間立ちっぱなしの状態も、膝への負担は大きくなります。
特に立っている際に内股になりやすい方は、膝関節をねじる動きが入ってしまい、膝への負担が大きくなりやすいです。このように内股になりやすい方で、なおかつ長時間立たなければならないことがある場合は、膝サポーターやインソールを使用することでニーイン(膝が内側に入ること)することを防げます。
特に調理師、美容師などに従事されている方は立っている時間が長いため、膝サポーターやインソールの使用を検討してみてください。
変形性膝関節症は安静にしすぎるのもNG
変形性膝関節症で膝に痛みがあると、ついつい安静にしてしまいがちです。しかし、安静にしすぎて膝をあまり動かさない状況が続くと、拘縮(こうしゅく)といって関節を動かしづらくなる状態になってしまったり、筋肉の萎縮(いしゅく)が起きて、膝関節への負担が増してしまいます。
また、膝を支える筋肉や靭帯(じんたい)が衰えたり、運動不足による体重増加によって膝への負担が増えることで、さらに症状が悪化するという悪循環に陥りかねません。
こうした悪循環に陥らないためには、日頃から適度に体を動かし、筋力をつけたり、適正体重を保つことが大切です。
OARSI(国際変形性関節症学会)が定める変形性膝関節症診療ガイドラインでも、変形性膝関節症患者には、定期的な有酸素運動、筋力強化訓練および関節可動域拡大訓練を継続することが推奨されています。(*3)
膝の痛みが強く、運動することが難しい場合は、医師に相談して薬物療法などと並行するなどし、痛みをコントロールしながら無理なく運動習慣を持つことを心がけましょう。
また、バス旅行や乗用車での長距離移動は、長時間同じ姿勢になってしまうため関節が硬くなってしまいやすく、変形性膝関節症の方にはおすすめしません。こうした旅行に行く場合は、バス旅行ではトイレ休憩の際に必ず外に出て歩くようにする、乗用車での旅行では1時間に1回程度休憩を取り、外に出て歩くようにするなど、定期的に膝を動かすようにしましょう。
変形性膝関節症の人におすすめの運動
前述にもあるように、変形性膝関節症の症状改善には、無理をしない適度な運動が必要です。そこでここからは、変形性膝関節症の方におすすめの運動をご紹介します。
太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛える運動
大腿四頭筋は、太ももの前側にある筋肉で、膝を支えるのに重要な役割を果たしています。そのためこの筋肉を鍛えることで、膝を安定させ、膝関節にかかる負担を軽減することができます。
以上を踏まえまずは、大腿四頭筋を鍛える方法からご紹介します。
-
-
-
- 椅子に座り、片脚を2秒間かけて上に上げ、膝を伸ばします。
- 上げた脚を、2秒間かけて元の位置に戻します。
- 1~2を10回繰り返し、反対の脚も同様に行います。
- 1~3を1セットとし、1日に3セットを目安に行いましょう。
-
-
太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛える運動②
-
-
-
- 片脚を伸ばして床に座り、丸めたタオルまたはクッションを伸ばした方の脚の下に置きます。
- 膝を伸ばしてタオルまたはクッションを床に押し付けるようにし、その状態で5秒間キープします。
- 力を抜きます。
- 2~3を5~10回繰り返し、反対の脚も同様に行います。
- 1~4を1セットとし、1日に3セットを目安に行いましょう。
-
-
膝の動きをよくするストレッチ
次に、膝関節を柔らかくし、動きやすくするためのストレッチをご紹介します。
-
-
-
- 片方の脚を曲げ、もう片方の脚は伸ばして床に座ります。
- 背筋は伸ばしたまま、上体をゆっくり伸ばした脚の方に倒し、その状態を10秒間キープします。
- 上体をゆっくりと元の位置に戻します。
- 2~3の動作を5~10回繰り返し、反対の脚も同様に行います。
- 1~4を1セットとし、1日に3セットを目安に行いましょう。
-
-
お尻の筋肉(中殿筋)を鍛える運動
中殿筋(ちゅうでんきん)とは、お尻の横についている筋肉で、歩く際などに骨盤を安定させる役割を担っています。
この中殿筋が衰えてしまうと、歩いたり、階段を昇り降りする際に、膝が横ブレを起こしたり、歩き方が不安定になったりしてしまいます。すると、膝への負担も増大し、変形性膝関節症の症状も悪化しやすくなってしまいます。
昨今、日本の平均寿命は年々延びていますが(*4)、健康的に歩ける生活を長く続けるためには、中殿筋は鍛えることが欠かせない筋肉です。
変形性膝関節症の方はもちろん、足のバランスが悪くつまづきやすい方や足首を捻りやすい(捻挫することが多い)方は、中殿筋を鍛えることで骨盤を安定させ膝の横ブレを防ぎ膝への体重負荷を軽減できますので、ご自身のペースで鍛えていきましょう。
中殿筋を鍛えるトレーニングの方法は、以下の通りです。
-
-
-
- 床に横向きに寝転がります。
- 上側の脚を3秒かけて上に上げます。
- 上げた脚を3秒かけて元に戻します。
- 2~3を10回繰り返し、反対の脚も同様に行います。
- 1~4を1セットとし、1日に3セットを目安に行いましょう。
-
-
足裏(足底筋)を鍛える運動
足裏のアーチ(土踏まず)は、全身のバランスを保つのに重要な役割を果たしています。しかし、足裏にある足底筋(そくていきん)が衰えると扁平足(土踏まずがつぶれ、足裏が平らになった状態)になりやすくなります。すると、立ったり歩いたりする際に全身のバランスが取りづらくなり、膝でバランスを取ろうとするため、膝への負担が増大してしまいます。
足底筋を鍛えることで足のアーチ(土踏まず)が維持され、歩行の際などのバランスを改善することができるため、膝関節への負担も軽減することができます。
足底筋を鍛えるトレーニングの方法は、以下の通りです。
-
-
-
- 椅子に膝が直角になるように座り、足の下にタオルを敷きます。
- 足の指を使って、タオルを手前にたぐり寄せます。
- 2の動作を5回繰り返し、反対の足も同様に行います。
-
-
セラバンドを用いたトレーニング
変形性膝関節症の方には、セラバンド(ゴムチューブ)を用いたトレーニングもおすすめです。セラバンドは安価に手に入る上、家にいながら様々な筋力トレーニングを行うことができる便利なグッズです。
ここではセラバンドを用いた変形性膝関節症に有効なトレーニング方法を2つ、ご紹介します。
セラバンドを用いた股関節の外旋運動
変形性膝関節症の方は、股関節のインナーマッスルを鍛えることも重要です。ここの筋力が弱ってくると、O脚傾向になりやすく、膝への負荷も増えてしまいます。
トレーニングの方法は以下の通りです。
-
-
-
- 左右の太ももにセラバンドをかけ、床に横向きに寝そべり、頭は下側の手で支えます。
- 足はつけたまま、上側の膝をゆっくり上に開き、戻します。
- 2の動作を10回繰り返し、反対側も同様に行います。
- 1~3を1セットとし、1日に3セットを目安に行いましょう。
-
-
セラバンドを用いた足首の運動
足首の可動域(動く範囲)に制限があると、歩く際にすり足になりやすく、膝への負担がかかりやすくなります。下記にご紹介する運動を行うことで、足首周囲の筋力向上はもちろん、足首の可動域の改善効果も見込めるため、変形性膝関節症の方にはおすすめのトレーニングです。
-
-
-
- 両足にセラバンドをかけ、床の上に脚を伸ばして座ります。このとき足首は90°に保ちます。
- セラバンドの両端を両手で持ち、両肘の位置を脇腹の横に固定して、足首を前に伸ばします。
- 足首をゆっくりと元の位置に戻します。
- 2~3の動作を20回繰り返します。
- 1~4を1セットとし、1日に3セットを目安に行いましょう。
-
-
ウォーキング
変形性膝関節症には、有酸素運動も効果的であるとされています。中でも、誰でも気軽に行えるウォーキングは、前述にもあるようにおすすめの運動ですので、無理のない範囲で日常生活に取り入れてみましょう。
ウォーキングの際は、膝への負担を少しでも軽減するために、下記に気を付けて実践しましょう。
ウォーキングの際の注意点
-
- 背筋を伸ばし、あごは少し引いて、お腹を軽く引き締めて歩く。目線は5~6m先。
- 歩く前後にストレッチをする。
- ウォーキング用のシューズを履く。
- 平地を歩く。
- 早朝や夕方など、熱中症のリスクが低い時間帯に歩く。
また、ウォーキングを行う際は、ウォーキングポール(杖)の使用もおすすめです。ウォーキングポールを使用することで、体幹が安定した状態で歩け、前傾姿勢にならず正しい姿勢を保ちやすくなります。正しい姿勢で歩くことは、正しい筋肉をつけることにつながり、変形性膝関節症の進行防止に効果が見込めます。
さらに、ウォーキングポールを用いて歩くことで、体重を上半身でも支えることができるので、膝への体重負担軽減も期待できます。
特に坂道などを歩く際は、転倒防止のためにもウォーキングポールの使用をおすすめします。
ウォーキングポールを使用する際は、自分に合った長さのポールを使うことが大切です。サイズの合わないポールを使用していると、正しい姿勢で歩けず、かえって膝への負担が増えてしまう可能性もあります。ウォーキングポールはご自身の身長に合ったものを使用するようにしましょう。
水中ウォーキング
変形性膝関節症の方には、水中ウォーキングもおすすめです。
水中ウォーキングは、水の浮力により膝への負担を軽減できる上に、水の抵抗により、ウォーキングよりも多くの筋肉を使うことができます。
プールに通える方は、ぜひ実践してみましょう。
エアロバイク
変形性膝関節症の方には、エアロバイクを使った運動もおすすめです。
エアロバイクは室内で行うことができるため、天気に左右されませんし、膝に過度な負担をかけることなく大腿四頭筋やハムストリングスなど、太ももを鍛えることが可能です。ダイエットにも効果的ですので、太りすぎによって膝への負荷が大きくなってしまうことを防ぐことにもつながります。
「バイオセラピー」という新しい治療の選択肢
運動療法や、鎮痛剤、ヒアルロン酸注射などの保存療法を行ってもなかなか症状が改善せず病状が進行してしまう場合は、手術を行うことも検討されます。しかし、手術となるとハードルが高いと感じる方は多いでしょう。
そんな方に提案できる新しい選択肢が「バイオセラピー」です。
バイオセラピーとは、人の血液や細胞を利用して治療を行う方法です。変形性膝関節症の治療法としては、自身の血液に含まれる成分を利用した「PFC-FD™療法」や、自身の脂肪に含まれる幹細胞を利用した「ASC治療」が挙げられます。
これらの治療は、手術と比べて治療の際にかかる身体への負担が軽く、入院の必要もありません。
変形性膝関節症の治療には運動療法を取り入れることが推奨されていますが、バイオセラピーと組み合わせて実施することで、より高い効果を得られる可能性もあります(効果には個人差があります)。
手術のいらない再生医療やバイオセラピーについては、下記ページでもご紹介しています。興味のある方はぜひこちらもご覧ください。
これらの治療について検討したい方は、下記ボタンからバイオセラピーを活用している医療機関を探すことができます。
「どのような治療の選択肢があるのか知りたい」「この治療法について詳しく話を聞きたい」という方は、ぜひ医療機関にご相談ください。
変形性膝関節症の人がしてはいけない運動について まとめ
変形性膝関節症は決して珍しい病気ではなく、誰しも罹患する可能性のある疾患です。すでに変形性膝関節症を罹患している方はもちろんのこと、60歳以上の方は、膝に過度な負担がかからないよう日常生活での動作に気を付ける、適度に運動する、一方で、してはいけない運動は避ける、などの予防を行うことが大切です。
変形性膝関節症の方で膝に痛みがある場合は医師に相談し、症状がひどく運動療法が難しい場合は、薬なども併用しながら変形性膝関節症の進行を抑える治療を行っていきましょう。
こうした保存療法を行っても痛みが治まらない場合は、バイオセラピーも治療の選択肢になります。
|この記事をお読みのかたは下記の記事もご覧になっています|
- 良くならないひざの痛みに|手術をしない新しい治療「バイオセラピー」とは
- 膝の再生医療や関連技術一覧(2022年)|医師監修
- PRP療法とは|変形性膝関節症に対するPRP療法の効果とメリット・デメリット
※脚注
*1……Jordan KM, et al. (2003). An evidence based approach to the management of knee osteoarthritis: Report of a Task Force of the Standing Committee for International Clinical Studies Including Therapeutic Trials (ESCISIT). Ann Rheum Dis, 62, 1145-1155.
*2…Daniel K, et al. (2014). Daily Walking and the Risk of Incident Functional Limitation in Knee Osteoarthritis: An Observational Study. Arthritis Care & Research, 66(9), 1328-1336.
*3…Zhang W, et al (2008). OARSI recommendations for the management of hip and knee osteoarthritis, Part II : OARSI evidence-based, expert consensus guidelines. Osteoarthritis Cartilage, 16, 137-162.
*4…厚生労働省.令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-.
https://www.mhlw.go.jp/content/000735866.pdf
※参考文献
…Zhang W, et al. (2008). OARSI recommendations for the management of hip and knee osteoarthritis, Part II : OARSI evidence-based, expert consensus guidelines. Osteoarthritis Cartilage, 16, 137-162.
…種田 行男 et al.(2008).「変形性膝関節症を有する高齢者を対象とした運動介入による地域保健プログラムの効果 無作為化比較試験による検討」『日本公衆衛生雑誌』 55巻,4号,228-237.
…小俣 孝一(編)(2020).『ひざ痛 変形性膝関節症―ひざの名医15人が教える最高の治し方大全』.文響社.
…八木 貴史(2017).『変形性膝関節症』.主婦の友社.